第2回 Lumierの日本選手権レポート
ユーザー記者 Lumier
※注 棋譜に関して

1.略号一覧

P=プラン
Z=ゾーン
エネ=エネルギー
P作成=プランゾーン作成
P更新=プランゾーン更新

なお、P作成、P更新により表向きになったカードに関しては、「P作成→○○」のように表記する。

2.スクエアの表記に関して

 後攻
1 2 3
4 5 6
7 8 9
 先攻

ベースのプレイ位置は、バトルスペースのスクエアの表記を用いて記す。
例:「1−4−7のラインに【天使たちの踊る針】プレイ」

3.一度出たカード名に対しては、適宜略称ないし通称を用いる。
4.メモがとれていず、実際の状況が分らなかった部分に関しては、(メモ紛失)と表記する。
5.「放棄」は、原則アクティブプレイヤーのもののみを書く。ただし、スタックが多く積まれて、書くと逆に分かりづらくなると判断される場合には、省略する。
6.主語のない行動はアクティブプレイヤーのもの。また、行動者が変わる場合には主語を明示する。
7.呼声ユニットをコストとしてフリーズしても、その旨は明記しない。
8.何かのスタックが解決される前に行われる行動の表現には、「スタックして」という言葉を用いる。
9.時には正式でない用語や、説明のない略号を使うこともあるが、意味は雰囲気により察して頂きたい。
10.以上は原則であり、場所によってはこれらに逸するものがあることをご容赦頂きたい。

準々決勝 第三試合 安田一成プロvs田島功一プロ

今回は、様々なプレイヤーの対戦を見学しようと考えたので、2回戦は、まだ見たことのないプレイヤー同士の卓を選んだ。 田島プロといえば、「タジマ・ブルー」の製作者として呼び声が高い。
実に見ごたえのある対戦となりそうである。

1本目 先攻:安田プロ 後攻:田島プロ

先攻は安田プロ。
青緑vs青単の対戦、エネ加速ギミックを豊富にもつ青緑が先攻ということは、恐らく膨大なエネ差がつくと予想されるが、どうか。

1T(安田プロ)【濃霧の魔氷フォッグ】をエネに。P作成→【センチネル・センチピード】。放棄。
2T(田島プロ)【シュレジンガーの猫】をエネに。放棄。
3T(安田プロ)【センチ】をエネに。P作成→【センチ】。P更新→【粉雪の魔氷パウダー・スノー】。放棄。
4T(田島プロ)【雫の魔氷ドロップス】をエネに。放棄。
5T(安田プロ)【フェアウェル・パーティー】をエネに。P作成→【変幻獣バブルドラゴン】。PZの【バブルドラゴン】を8にプレイ。放棄。
6T(田島プロ)【金砂の魔女】をエネに。P作成→【シュレ猫】。P更新→【サイバー・チェイス】。放棄。
7T(安田プロ)【カオスビースト・ナインテイル】をエネに。【大地の塔】を2−5−8のラインにプレイ。8の【バブルドラゴン】の効果をX=0で使用。8の【バブルドラゴン】が安田プロのエネZへ。P作成→【海洋到達不能極】。放棄。
8T(田島プロ)【センチ】をエネに。P作成→【欲望の連鎖】。PZの【欲望】プレイ。解決、【深淵竜翻る】が墓地へ。放棄。安田プロ、【センチ】をデッキに戻してシャッフルする。

7ターン目、安田プロは手出しで【大地の塔】を張った後、予め置いてあった【バブルドラゴン】を破棄することでまずは1エネ加速。
8ターン目、田島プロは遂にプランを成功させ、【欲望の連鎖】により手札を増やす。

9T(安田プロ)【サンダー・ジャッカル】をエネに。P作成→【バードマン・ソウル】【パウダースノー】がPZとして表向きになる。PZの【パウダースノー】を5にプレイ。【パウダースノー】がエネZに置かれる。【フォッグ】を5にプレイ。【フォッグ】がエネZに置かれる。【ホリプパーティー】プレイ。解決。【大巨人コスモクエイク】を8にプレイ。田島プロ、スタックで【パウダースノー】を2にプレイ。【コスモクエイク】の誘発効果により【シュレ猫】を墓地に置く。放棄。
10T(田島プロ)【欲望】をエネに。放棄。2の【パウダースノー】が手札に戻る。

9ターン目、安田プロは【パウダースノー】【フォッグ】【大地の塔】ラインに投げ、総エネルギー数を7とした後、【フェアウェル・パーティー】をプレイ。 そして【コスモクエイク】をバトルスペースに登場させる。青は、エネルギー破壊に非常に弱い色である。その弱点を的確に突いたプレイと言えるだろう。
さすがのタジマ・ブルーも、エネルギー破壊をされてはその真価を発揮できまい、と思っていたのだが…。

11T(安田プロ)【食物の連鎖】をエネに。【コスモクエイク】を7に移動させる。田島プロ、【コスモクエイク】の誘発効果にスタックして、【パウダースノー】を7にプレイ。安田プロ、【パウダースノー】のプレイにスタックして1−4−7のラインに【不能極】プレイ。解決。田島プロ、【パウダースノー】の誘発効果はコストを払うことを選択。コスモクエイク】の誘発効果により【深淵竜翻る】を墓地に置く。放棄。田島プロ、1−4−7のラインに【コーラル・ラビリンス】プレイ。放棄。
12T(田島プロ)【フォッグ】をエネに。パウダースノーを4→7へ移動させる(4で誘発した【不能極】の効果はコストを払うことを選択)。7の【コスモクエイク】とバトル。田島プロ、ダメージがスタックに乗る前に【ラビリンス】の効果使用。7の【パウダースノー】の下に闘気カードを置く。バトル解決。7の【パウダースノー】【コスモクエイク】が墓地へ。

5エネ貯めさせれば、【深淵竜翻る】を使えるようになるため、【コスモクエイク】を移動させづらくなる。
ゆえに、11ターン目、残り青2エネになりながらの【コスモクエイク】の移動は、この局面の最善手、と言えるだろう。
しかし、田島プロは、それを上回るプレイングを見せる。移動した後の【コスモクエイク】【パウダースノー】を合わせ、更に【コーラル・ラビリンス】を張る。返しのターンで、【パウダースノー】2歩移動+バトル中に【ラビリンス】【パウダースノー】にバルクをつけることにより、【コスモクエイク】撃破。
正に絶妙手。最早絶望的かと思われた局面を、難なくイーブンの状態に持ち込んでしまった。
これが、使い込んだデッキの強さというものか。
場が更になって、安田プロのターンとなる。

13T(安田プロ)【ナインテイル】をエネに。P作成→【妖精竜スターフルーツ】。PZの【スターフルーツ】を8にプレイ。放棄。【スターフルーツ】の効果で【バブルドラゴン】を7に置く。
14T(田島プロ)【エビ・エージェント】をエネに。P作成→【エージェント】。放棄。【スターフルーツ】の効果で【エージェント】を2に置く。
15T(安田プロ):エネセットなし。P作成→【バブルドラゴン】。P更新→【パウダースノー】。PZの【パウダースノー】を5にプレイ。【パウダースノー】がエネZに置かれる。P作成→【深淵竜エメラルドティアー】。放棄。田島プロ、【チェイス】プレイ。解決。【センチ】がPZとして表向きになる。放棄。田島プロ、【ドロップス】を6にプレイ。【ドロップス】がエネZに置かれる。放棄。【スターフルーツ】の効果で【パウダースノー】が9に置かれる。【パウダースノー】が安田プロの手札に戻る。
16T(田島プロ)【深淵竜ブルーミスト】をエネに。【エージェント】の闘気カードをコストに【深淵竜翻る】を墓地から手札に加える。P作成→【ラビリンス】。PZの【ラビリンス】を2−5−8のラインにプレイ。放棄。【スターフルーツ】の効果で【ブルーミスト】を3に置く。
17T(安田プロ)【エメラルドティアー】をエネに。P作成→【ホリプパーティー】。8の【スターフルーツ】を5へ移動させる。放棄。5の【スターフルーツ】でスマッシュ。【スターフルーツ】の効果で【エメラルドティアー】を8に置く。【エメラルドティアー】の効果によりユニットを反時計周りに回転させる。


13ターン目、安田プロはプラン1発で【スターフルーツ】を呼び出し、悩んだ末これをプレイ。それもそのはず、エネルギーゾーンには【バブルドラゴン】【パウダースノー】
といった貧弱なユニットしかいないのだ。だが、時間が経てば、折角つけたエネ差も、意味のないものとなってしまう。プレイせざるを得ない。しかし、振り返ってみれば、これが敗着であったようだ。
場をイーブンにしたとはいえ、エネが足りなくてやや苦しいかと思われた田島プロ、ここぞとばかりにエネルギーゾーンに【エビエージェント】【ブルーミスト】を置き、【スターフルーツ】の効果でバトルスペースへと送り込んでいく。【深淵竜翻る】も回収し、場の風向きは完全に変わった、と言えよう。

18T(田島プロ)【シェル・ドーニー】をエネに。【エージェント】の闘気カードをコストに【深淵竜翻る】を墓地から手札に加える。2の【ブルーミスト】を5へ移動させることを宣言。安田プロ、スタックして【ジャッカル】を4にプレイ。【ジャッカル】の誘発効果の対象は5の【スターフルーツ】。解決。【スターフルーツ】が6に置かれる。放棄。【スターフルーツ】の効果により【ドーニー】が3に置かれる。
19T(安田プロ):エネセットなし。P作成→【パウダー・スノー】。6の【スターフルーツ】を3に移動させることを宣言。田島プロ、スタックして【ブルーミスト】の効果により3の【ドーニー】の下に闘気カードを置く。解決。3の【ドーニー】がエネZへ、3の【スターフルーツ】が墓地へ。9の【エメラルドティアー】を6へ移動させる。【エメラルドティアー】の効果によりユニットを反時計周りに回転させる。4に【エージェント】が置かれることにより、【不能極】の効果が誘発するが、田島プロ、コストを払わないことを選択。【エージェント】が田島プロの手札に戻る。放棄。田島プロ、【深淵竜翻る】【エメラルドティアー】を対象にプレイ。解決。【エメラルドティアー】が安田プロの手札に戻る。安田プロ、PZの【パウダースノー】を8にプレイ。P作成→【食物】。放棄。8の【パウダースノー】が安田プロの手札に戻る。
20T(田島プロ)【欲望】をエネに。【ブルーミスト】の闘気カードをコストに【深淵竜翻る】を墓地から手札に加える。放棄。5の【ブルーミスト】でスマッシュ。
21T(安田プロ)【バドソ】をエネに。P作成→【妖魔の勇者】。PZの【勇者】を7にプレイ。放棄。田島プロ、【エージェント】を3にプレイ。放棄。田島プロ、【センチ】をデッキに戻してシャッフルする。
22T(田島プロ)【エージェント】をエネに。【エージェント】の闘気カードをコストに【深淵竜翻る】を墓地より手札に加える。放棄。5の【ブルーミスト】でスマッシュ。
23T(安田プロ)【パウダースノー】をエネに。P作成→【コスモクエイク】。P更新→【チェイス】。PZの【チェイス】をプレイ。解決。【スターフルーツ】がPZとして表向きになる。放棄。
24T(田島プロ)【チェイス】をエネに。放棄。安田プロ、【パウダースノー】を5にプレイ。5の【ブルーミスト】とバトル。解決。【パウダースノー】がエネZに置かれる。放棄。安田プロ、【ナインテイル】を6にプレイ。放棄。5の【ブルーミスト】でスマッシュ。
25T(安田プロ)【チェイス】をエネに。7の【勇者】を4へ移動させる。9の【バブルドラゴン】を6へ移動させる。放棄。田島プロ、【エージェント】の効果により9の【バブルドラゴン】を安田プロの手札に戻す。放棄。田島プロ、【センチ】を4にプレイ。4の勇者とバトル。ダメージがスタックに乗る前に、【ラビリンス】の効果により闘気カードを4の【センチ】の下に置く。バトル解決。4の【センチ】【勇者】が墓地へ。安田プロ、【バブルドラゴン】を8にプレイ。X=8で効果使用、対象は【エメラルドティアー】【エメラルドティアー】の効果によりユニットを反時計周りに回転させる。【エージェント】の効果により【エメラルドティアー】の下に闘気カードが置かれる。安田プロのデッキが0枚になったことにより、田島プロの勝利。

安田プロ、エネにやっと【エメラルドティアー】を置き、スマッシュを始めるも、【深淵竜翻る】が延々と使いまわされる状態になっては、最早勝ち目は薄い。
果敢にスマッシュしに行くも、相討ちをとられたり、手札に戻されることで、ほぼユニットは壊滅。そして、【ラビリンス】ライン上の【ブルーミスト】を倒すことができず、ただただスマッシュを甘受するのみ。
ラストターン、残りデッキ1枚の状態で、【バブルドラゴン】から【エメラルドティアー】を呼び出す。効果でユニットを回転させるが、【エビエージェント】の効果により、【エメラルドティアー】にバルクがつく。そのため、安田プロのデッキは0枚となり、田島プロの勝利となった。
鮮やかな逆転劇。使い込めば、青単でもエネ破壊に対抗することができるのだ。これは筆者に強い印象を与えた。

2本目 先攻:田島プロ 後攻:安田プロ

安田プロ、少考ののち後攻を選択。今回も幽霊屋敷ミラー。この選択は吉と出るか凶と出るか。

1T(田島プロ)【サイレント・ナイト】をエネに。放棄。
2T(安田プロ)【犬闘士チワワ】をエネに。放棄。
3T(田島プロ)【ナイト・ベア】をエネに。P作成→【五つ星シェフ】。放棄。
4T(安田プロ)【レディ・ララバイ】をエネに。【失恋の痛み】プレイ。【陽気な幽霊屋敷】×2、【機械竜グラシア】【サイレント・マジョリティ】より【マジョリティ】を墓地へ。放棄。
5T(田島プロ)【グラシア】をエネに。P作成→【陽気な森】。PZの【森】を1−4−7のラインにプレイ。放棄。
6T(安田プロ)【陽気な墓場】をエネに。【チワワ】を3にプレイ。放棄。
7T(田島プロ):エネセットなし。P作成→【ナイトベア】。P更新→【呪詛の魔煙カース】。PZの【カース】を9にプレイ。
8T(安田プロ)【犬闘士ケルベロス】をエネに。P作成→【花束を捧げる乙女】。P更新→【イビルアイ・ドライバー】【チワワ】を2へ移動させる。放棄。安田プロ、【花束】をデッキに戻してシャッフルする。
9T(田島プロ)【ペガサス・ポニー】をエネに。P作成→【墓場】。PZの【墓場】を3−6−9のラインにプレイ。放棄。
10T(安田プロ)【サイレントナイト】をエネに。P作成→【ララバイ】。P更新→【ギガンティック・スカルドラゴン】。P更新→【ナイトベア】。放棄。
11T(田島プロ)【幽霊屋敷】をエネに。【幽霊屋敷】を2−5−8のラインにプレイ。P作成→【失恋】。放棄。
12T(安田プロ):エネセットなし。P作成→【ドライバー】。PZの【ドライバー】を3にプレイ。誘発効果の対象は9の【カース】。9の【カース】が墓地へ。放棄。
13T(田島プロ):エネセットなし。P作成→【マジョリティ】。放棄。
14T(安田プロ)【ナイトベア】をエネに。P作成→【墓場】。PZの【墓場】を1−4−7のラインにプレイ。P作成→【犬闘士テリア】。PZの【テリア】を1にプレイ。放棄。
田島プロ、【幽霊屋敷】の効果を起動させる。【ナイトベア】【カース】を墓地より手札に加える。【失恋】プレイ。安田プロの手札【ナイトベア】【溺愛の魔煙ラバー】【幽霊屋敷】【墓場】より【幽霊屋敷】を墓地へ。放棄。

出だしは最早見慣れた光景、プランを作成しては優先権放棄の繰り返し。ただ、序盤のプランの巡りは若干田島プロが勝ったらしく、早々と合体ベースを揃え、起動させることで目障りな【チワワ】を除去。【失恋】を撃ち、安田プロのユーティリティを落とすと共に手札の内容を掌握し、優位に立つ。

15T(田島プロ):エネセットなし。P作成→【森】。PZの【森】を1−4−7のラインにプレイ。放棄。
16T(安田プロ)【ドライバー】をエネに。P作成→【森】。PZの【森】を3−6−9のラインにプレイ。P作成→【ドライバー】。P更新→【森】。放棄。
17T(田島プロ)【マジョリティ】をエネに。放棄。
18T(安田プロ)【森】をエネに。P作成→【花束】。放棄。
19T(田島プロ):エネセットなし。P作成→【ポニー】。放棄。安田プロ、【ドライバー】をデッキに戻してシャッフルする。
20T(安田プロ)【ラバー】をエネに。P作成→【真夜中のダンスパーティー】。放棄。
21T(田島プロ):エネセットなし。P作成→【グラシア】。放棄。
22T(安田プロ):エネセットなし。P作成→【テリア】。P更新→【幽霊屋敷】。PZの【幽霊屋敷】を2−5−8のラインにプレイ。田島プロ、スタックして【シェフ】プレイ。【シェフ】の誘発効果解決、田島プロの【森】、安田プロの【森】が墓地へ。【幽霊屋敷】のプレイ解決。安田プロ、【森】を3−6−9のラインにプレイ。田島プロ、スタックで【失恋】プレイ。【ダンスパーティー】【ナイトベア】【墓場】より【墓場】を墓地へ。放棄。
23T(田島プロ):エネセットなし。P作成→【失恋】。PZの【失恋】プレイ。【ダンスパーティ】【ナイトベア】より【ナイトベア】を墓地へ。放棄。安田プロ、【幽霊屋敷】の効果を起動させる。【ギガンティック】【ナイトベア】を墓地より手札に加える。

17ターン目、田島プロはエネルギーに【マジョリティ】を置いているが、これは苦渋の選択。ここでエネルギーに置いてしまうと、既に序盤に【失恋】で1枚落とされてしまっているために、【マジョリティ】が枯れてしまうのである。しかし、既に3回エネルギーを置かないことを選択しているため、未だエネルギーは5(ここで置けば6)。デッキの構築的に、7エネルギーは最低でも欲しいところ。ここは、【マジョリティ】を置く他なかったのである。
22ターン目、安田プロのターン、安田プロはプランから【幽霊屋敷】を出し、合体ベースを揃えようとするも、田島プロはスタックして【五つ星シェフ】をプレイ。パーツの1つを割ることで、揃えるのを妨害しようという試みだ。しかし、ここは決勝トーナメント、一筋縄ではいかない。安田プロは、【森】を選択して墓地に置いた後、手札から【森】をプレイすることで、合体ベースを揃える。実は、安田プロの手札にはまだ【墓場】があった。もう1度【シェフ】をプレイされても、揃えることができたということだ。実に巧妙なプレイングである。
さて、無事合体ベースを揃えることに成功した安田プロ、失われたアドバンテージを取り返すことができるか。

24T(安田プロ):エネセットなし。【ギガンティック】を2にプレイ。【ギガンティック】の誘発効果解決、田島プロの手札の【ポニー】が墓地へ。安田プロ、【失恋】プレイ。【カース】【グラシア】【ララバイ】【テリア】【ナイトベア】より【ナイトベア】を墓地へ。放棄。
25T(田島プロ)【ララバイ】をエネに。P作成→【サイレントナイト】。PZの【サイレントナイト】プレイ。放棄。
26T(安田プロ):エネセットなし。P作成→【幽霊屋敷】。放棄。
27T(田島プロ)【チワワ】をエネに。放棄。安田プロ、【ドライバー】をデッキに戻してシャフルする。

24ターン目、安田プロは、コントロール同士の対決における一つの解答、【ギガンティック・スカルドラゴン】をプレイ。これは、あらかじめ前のターン、【幽霊屋敷】の効果で回収しておいたものだ。田島プロは、手札からエネを置かずにいるため、豊富な手札を有している。実に有効な手と言える。更に、【失恋】【ナイトベア】を落とさせ、【ギガンティック】の除去手段を奪うという徹底ぶり。これは決まったか…と思ったが、田島プロはプラン1発で【サイレントナイト】を持ってきた。一筋縄でいかないのはお互い様である。

28T(安田プロ):エネセットなし。放棄。田島プロ、【グラシア】を7にプレイ。安田プロ、【ナイトベア】を1にプレイ。誘発効果の対象は7の【グラシア】。田島プロ、スタックして【カース】を5にプレイ。安田プロ、スタックして【ダンスパーティー】をプレイ。対象は7の【グラシア】。田島プロ、スタックして5に【カース】プレイ。解決。【カース】【グラシア】の下に闘気カードとして置かれる。【ダンスパーティー】をスタックに乗せた状態で、【グラシア】の能力を、【グラシア】の闘気カードをコストに使用。解決。【ダンスパーティー】が墓地へ。【カース】【グラシア】の下に闘気カードとして置かれる。放棄。
29T(田島プロ):エネセットなし。P作成→【ララバイ】。PZの【ララバイ】を8にプレイ。放棄。

28ターン目、安田プロのターン、遂に田島プロはゲームを決めるべく【グラシア】を展開。安田プロ、【ダンスパーティー】【ナイトベア】で応戦するも、【カース】2枚に阻まれてしまう。先ほど、【失恋】で手札を確認してから、2回しかドローしていない。その2回のドローの間に【カース】を引いてくるとは、幸運、と言えなくもないが、【カース】が2枚手札にあるからこそ、【グラシア】を展開したのだと考えられる。単なる「幸運」で片付けるべきではなかろう。

30T(安田プロ):エネセットなし。P作成→【マジョリティ】。PZの【マジョリティ】プレイ、対象は田島プロのデッキ。解決。放棄。
31T(田島プロ):エネセットなし。放棄。
32T(安田プロ)【神々の雷】をエネに。【失恋】プレイ。田島プロ、スタックして【ポニー】を5にプレイ。【ポニー】が闘気カードとして8の【ララバイ】の下に置かれる。【ポニー】の誘発効果により2の【ギガンティック】がフリーズする。【失恋】解決。【グラシア】【サイレントナイト】より【サイレントナイト】を墓地へ。安田プロ、【マジョリティ】プレイ。田島プロ、投了により安田プロ勝利。

【グラシア】を場に残すことに成功した田島プロ、このままいけば勝利を手中におさめたろうが、現在のディメンション・ゼロはその程度で決着が着くほど甘くはない。
ここまで、1枚も見ることのなかった安田プロの【マジョリティ】が、いよいよ火を噴く。残りデッキ4枚になってみると、【グラシア】のバルク付与能力が逆に邪魔で、ユニットを進め辛い。
1ターン様子を見ることにした田島プロ、しかし、先ほどのは、3枚のうちの1枚を使われたに過ぎなかったのだ。
再び火を噴く安田プロの【マジョリティ】
物言わぬ大衆の声が、田島プロの優位をかき消してしまった。

3本目 先攻:田島プロ 後攻:安田プロ

いよいよ3本目に突入。デッキは、お互いAを選択。
一つ勝てば賞金がハネ上がるという、プレッシャーのかかる状況ではあるが、トッププレイヤーの、全力を出し尽くした勝負を、是非見てみたいものである。
田島プロの先攻で試合開始。

1T(田島プロ)【金砂】をエネに。放棄。
2T(安田プロ)【スターフルーツ】をエネに。P作成→【バドソ】。PZの【バドソ】プレイ。放棄。
3T(田島プロ)【セキュリティ・サービス】をエネに。放棄。
4T(安田プロ)【コスモクエイク】をエネに。放棄。
5T(田島プロ)【欲望】をエネに。P作成→【ドーニー】。放棄。
6T(安田プロ)【バドソ】をエネに。放棄。田島プロ、7に【ドロップス】プレイ。放棄。
7T(田島プロ)【エメラルドティアー】をエネに。P作成→【欲望】。PZの【欲望】プレイ。解決。【深淵竜翻る】が墓地へ。放棄。安田プロ、【バブルドラゴン】を1にプレイ。放棄。
8T(安田プロ)【食物の連鎖】をエネに。【大地の塔】を1−4−7のラインにプレイ。【バブルドラゴン】の効果をX=0で使用。【バブルドラゴン】がエネZへ。放棄。
9T(田島プロ)【欲望】をエネに。放棄。
10T(安田プロ)【ジャッカル】をエネに。【大巨人クレーター・メーカー】を4にプレイ。田島プロ、スタックして【ドーニー】を9にプレイ。放棄。
11T(田島プロ)【セコム】をエネに。【ドーニー】を8にプレイ。放棄。安田プロ、【バブルドラゴン】を1にプレイ。放棄。

2ターン目、安田プロはいきなりプラン【バドソ】を決める。良い回りの予感である。
きっちりと8ターン目には【大地の塔】を張り、予め置いておいた【バブルドラゴン】を破棄してエネ加速。安田プロのデッキには、【スキップするフェアリー】が入っていない。
従って、【大地の塔】を張れた場合の展開としては、良い部類に入るものと思われる。
田島プロは、【ドーニー】を最速で2体並べてきた。残り時間が少ないことも関係しているのだろう。

12T(安田プロ)【ナインテイル】をエネに。放棄。
13T(田島プロ)【エージェント】をエネに。放棄。安田プロ、【バブルドラゴン】の効果をX=0で使用。【バブルドラゴン】がエネへ。放棄。安田プロ、【エメラルドティアー】を2にプレイ。【エメラルドティアー】の誘発効果によりユニットを反時計回りに回転させる。放棄。6の【ドーニー】でスマッシュ。
14T(安田プロ):エネセットなし。【勇者】を3にプレイ。【エメラルドティアー】を4へ移動させる。田島プロ、【エメラルドティアー】の誘発効果にスタックして6の【ドーニー】を効果により手札に戻す。【華やかな酒場】を1−4−7のラインにプレイ。【パウダースノー】を4にプレイ、4の【エメラルドティアー】とバトル。バトル中、ダメージがスタックに乗る前に【華やかな酒場】【パウダースノー】を対象に使用。解決。4の【エメラルドティアー】が安田プロのデッキの一番上へ。【パウダースノー】が墓地へ。安田プロ、【エメラルドティアー】の誘発効果によりユニットを時計回りに回転させる。
15T(田島プロ)【パウダースノー】をエネに。P作成→【チェイス】。PZの【チェイス】プレイ。解決。【金砂】がPZとして表向きになる。放棄。

13ターン目、田島プロのターン、ここまでエネ加速に成功している安田プロは、早くも【エメラルドティアー】を登場させる。しかも、わざわざ【ドーニー】を中央エリアに引き込む方向にユニットを回転させている。勿論、この機を逃すはずもなく、田島プロは【ドーニー】でこの試合最初のスマッシュを決める。
返しのターン、安田プロは【勇者】【ドーニー】の正面に置き、【エメラルドティアー】を移動させる。俗に言う「勇者ティアー」のコンボを決めようとしたのである。1本目はエネ破壊に耐えて勝利を手にしたが、今回は話が違う。総エネルギー7エネのうち3エネを縛ろうというのだ。田島プロ、これを許すはずもなく、【ドーニー】を手札に返すことでコンボを回避。
そして、ここで遂に登場の【華やかな酒場】。中央エリアに移動してきた【エメラルドティアー】を、【パウダースノー】と組み合わせることで、デッキトップへ送り返してしまう。他のプレイヤーはあまり使わないカードではあるが、こうして実際に使われている場面を見ると、なぜ入っているのか、察することができそうである。

16T(安田プロ)【コスモクエイク】をエネに。P作成→【チェイス】。PZの【チェイス】プレイ。解決。【勇者】がPZとして表向きになる。PZの【勇者】を3にプレイ。放棄。田島プロ、【華やかな酒場】を1−4−7のラインにプレイ。放棄。
17T(田島プロ)【金砂】をエネに。放棄。
18T(安田プロ)【チェイス】をエネに。放棄。田島プロ、【ラビリンス】を2−5−8のラインにプレイ。放棄。
19T(田島プロ):エネセットなし。放棄。安田プロ、【エメラルドティアー】を1にプレイ。【エメラルドティアー】の誘発効果により、ユニットを時計回りに回転させる。田島プロ、P作成→【シュレ猫】。放棄。4の【ドロップス】を1へ移動させる。7の【ドーニー】を4へ移動させる。1の【ドロップス】と4の【ドーニー】でスマッシュ。

19ターン目、再び登場の【エメラルドティアー】。デッキトップに戻っただけなので、ターンを過ぎれば、また引いてくるのである。
普通のデッキ相手であれば、得たテンポを使ってユニットを進めたり展開したりできたのであろうが、青緑相手では、勇者の存在がそれを阻害するため、思うように動けなかったのであろう。
ただ、安田プロは、この時も、【エメラルドティアー】でユニットを回転させることで、スマッシュを許すことになってしまう。【勇者】の存在により、思考レベルで田島プロの行動を制限しているとはいえ、見ている側としては不安を覚えた。

20T(安田プロ):エネセットなし。P作成→【スターフルーツ】。P更新→【ホリプパーティー】。2の【エメラルドティアー】を5へ移動させる。【エメラルドティアー】の誘発効果によりユニットを反時計回りに回転させる。放棄。5の【エメラルドティアー】でスマッシュ。
21T(田島プロ):【コーラル・ラビリンス】をエネに。P作成→【センチ】。PZの【センチ】を8にプレイ。【センチ】の誘発効果により2の【勇者】が安田プロの手札へと戻る。放棄。安田プロ、【勇者】を2にプレイ。放棄。

しかし、その後の行動を見れば、筆者の不安も、ただの杞憂であったと悟れる。
【エメラルドティアー】を移動させて、再びユニットを回転させれば、中央まで来たユニットを押し戻せるし、今度は5エネ以上残るので、【勇者】のブラフもきく。
安田プロは、中央に進めた【エメラルドティアー】で、スマッシュを開始。

22T(安田プロ):エネセットなし。放棄。5の【エメラルドティアー】でスマッシュ。
23T(田島プロ):エネセットなし。放棄。
24T(安田プロ):エネセットなし。放棄。田島プロ、【ブルーミスト】を9にプレイ。安田プロ、3の【勇者】を6へ移動させる。放棄。田島プロ、【深淵竜翻る】プレイ。対象は5の【エメラルドティアー】。解決。5の【エメラルドティアー】が安田プロの手札に戻る。安田プロ、2の【勇者】を5へ移動させる。【ホリプパーティー】プレイ。解決。P作成→【食物】。2に【エメラルドティアー】プレイ。【エメラルドティアー】の誘発効果により、ユニットを時計回りに回転させる。8に【ブルーミスト】、4に【ドーニー】が置かれたことにより、【勇者】の効果誘発。田島プロのエネルギーを9枚対象にとる。田島プロ、投了により安田プロ勝利。

さて、中央に陣取った安田プロの【エメラルドティアー】、難なく除去されるものと思ったが、田島プロは動かない。結局4スマッシュ目まで甘受し、迎えた安田プロのターン、【深淵竜翻る】【エメラルドティアー】を除去するも、2体の【勇者】で3スマッシュ与えられる陣形をとられ、これを受ける術なく、投了。
恐らく、田島プロ側としては、【コスモクエイク】よりも、【勇者】を出されるほうが辛かった。そして、安田プロは、デッキレシピを見た上、1回対戦するのみで、それを見抜いた。
他にも様々な要因はあると思うが、安田プロの勝因の一つには、そういったことがあったのではなかろうか。




Dimension-Zero Official Home Page © BROCCOLI