第4回 Lumierのグランプリ-8-レポート
ユーザー記者 Lumier


※注 棋譜に関して

1.略号一覧

P=プラン
Z=ゾーン
エネ=エネルギー
P作成=プランゾーン作成
P更新=プランゾーン更新

なお、P作成、P更新により表向きになったカードに関しては、「P作成→○○」のように表記する。

2.スクエアの表記に関して

 後攻
1 2 3
4 5 6
7 8 9
  先攻

ベースのプレイ位置は、バトルスペースのスクエアの表記を用いて記す。
例:「1−4−7のラインに【呪われた館】プレイ」

3.一度出たカード名に対しては、適宜略称ないし通称を用いる。なお、概要においては、初出のカードでも略称・通称を用いる。もし正式名称が分からない場合は、棋譜を参照していただきたい。
4.メモがとれていず、実際の状況が分らなかった部分に関しては、(メモ紛失)と表記する。
5.「放棄」は、原則アクティブプレイヤーのもののみを書く。ただし、スタックが多く積まれて、書くと逆に分かりづらくなると判断される場合には、省略する。
6.主語のない行動はアクティブプレイヤーのもの。また、行動者が変わる場合には主語を明示する。
7.呼声ユニットをコストとしてフリーズしても、その旨は明記しない。
8.何かのスタックが解決される前に行われる行動の表現には、「スタックして」という言葉を用いる。
9.時には正式でない用語や、説明のない略号を使うこともあるが、意味は雰囲気により察して頂きたい。
10.手札からカードをプレイする場合、特にその旨は表記しない。単に「プレイ」とのみ記す。
11.以上は原則であり、場所によってはこれらに逸するものがあることをご容赦頂きたい。

決勝戦 寺田拓朗プロ(本戦通過6位)vs原根健太プロ(本戦通過8位)

いよいよ決勝戦の始まりである。「戦士たちの共鳴」は、ビートダウン強化エクスパンションとして世に出された。結果、ビートダウンは大幅に強化されたものの、「幽霊屋敷」や「時計」といった、これまでずっとトーナメントシーンを席巻していた強力なコントロールデッキを打ち倒せるのかどうか。その結論の一端を、ここで見ることができるだろう。

1本目 先攻:原根プロ(緑赤迷い家ビートダウン) 後攻:寺田プロ(黒青時計)

先攻をとったのは原根プロ。ビートダウンとしては上々な結果であろう。

1T(原根プロ)【バーサーカー・ドラッグ】をエネに。P作成→【精霊の迷い家】。放棄。
2T(寺田プロ)【終末時計ジ・エンド】をエネに。放棄。
3T(原根プロ)【ニトロ・カタパルト】をエネに。P作成→【幻惑のフェアリー】【小さくて大きな力】プレイ。解決。PZの【幻惑】を9にプレイ。放棄。
4T(寺田プロ)【凍える時のアイスクロック】をエネに。放棄。
5T(原根プロ)【ドラッグ】をエネに。P作成→【変炎獣ゲルハーピー】。PZの【ゲルハーピー】を8にプレイ。【ゲルハーピー】の誘発効果により、山札の一番上のカードをスマッシュゾーンにリリース状態で置く。P作成→【蜘蛛の巣をまとうフェアリー】。放棄。寺田プロ、【肉食時計ビッグマウス】を3にプレイ。放棄。
6T(寺田プロ)【呪われた館】をエネに。P作成→【貪欲時計デーモンガスト】【ビッグマウス】を6→9へ移動させる。9の【幻惑】とバトル。解決。9の【幻惑】【ビッグマウス】が墓地に置かれる。
7T(原根プロ)【蜘蛛の巣】をエネに。P作成→【スカラベ・マスター】。PZの【スカラベ】を7にプレイ。【ゲルハーピー】を5へ移動させる。放棄。
8T(寺田プロ)【ガスト】をエネに。放棄。

3ターン目、原根プロのプランは【幻惑】。これを、原根プロは【小力】を使うことでプレイ。寺田プロは黒1エネを残しているので、【ボーンスマイル】が怖かったところであろうが、そうも言ってはいられなかったのだろう。手札に軽量ユニットがなかった、とか…。いや、寺田プロに【ボーンスマイル】があったとしても、手札を失わせるのでよし、という計算か。実際には、寺田プロに【ボーンスマイル】はなかったらしく、そのまま寺田プロは自ターンへと入った。
5ターン目、原根プロはプランから【ゲルハーピー】を展開し、エネ加速にも成功するが、寺田プロは【ビッグマウス】を先ほどの【幻惑】へと合わせる。次の自分のターンで、特にすることがなければ【幻惑】と相討ちを取りに行く心積もりだったのだろう。寺田プロのターン、プランは【ガスト】。勿論この好機を逃すはずもなく、【ビッグマウス】【幻惑】と相討ちをとり、同時に【ビッグマウス】を手札へ帰還させる。
だが、原根プロの展開は止まらない。7ターン目、プランに見えた【スカラベ】を、なんとバトルスペースに出してしまう。本来引いてエネに置きたかった所だろうが、ユニットの展開を優先した、ということだろう。その後は、【ゲルハーピー】を前進させ、スマッシュはなしでターンを終える。早々とスマッシュをしても、相手にとってはエネ加速になるだけ。一つの定石だろう。

9T(原根プロ)【象砲手バルカン】をエネに。P作成→【ゲルハーピー】。PZの【ゲルハーピー】を8にプレイ。【ゲルハーピー】の誘発効果により、山札の一番上のカードをスマッシュゾーンにリリース状態で置く。放棄。寺田プロ、【肉食時計ビッグマウス】を1にプレイ。原根プロ、P作成→【幻惑】。PZの【幻惑】を9にプレイ。放棄。寺田プロ、【濃霧の魔氷フォッグ】を5にプレイ。5の【ゲルハーピー】とバトル。解決。5の【フォッグ】が墓地に置かれる。5の【ゲルハーピー】が原根プロの山札の一番上に裏向きで置かれる。放棄。
10T(寺田プロ)【絶叫時計スクリームハイ】をエネに。放棄。

9ターン目も、原根プロは、【ゲルハーピー】【幻惑】を展開。バトルスペースをどんどんユニットで埋めていく。さすがにたまらなくなったか、寺田プロ、【フォッグ】を、前進してきていた【ゲルハーピー】に投げつける。本来なら、処理に手間取る【バルカン】あたりに使いたかったところだろうが、ユニットが次々と展開されるのを見て、危機を感じた、ということか。だが、これはただの伏線に過ぎなかった、ということを筆者は後で知る。
10ターン目、寺田プロは何もせずにそのまま放棄。5エネというと…【スクリームハイ】か?

11T(原根プロ)【ゲルハーピー】をエネに。【ゲルハーピー】を5へ移動させる。放棄。寺田プロ、【柔軟時計ダリ】を5にプレイ。原根プロ、スタックで【精霊の迷い家】を2−5−8のラインにプレイ。解決。5の【ゲルハーピー】とバトル。解決。5の【ダリ】が墓地に置かれる。寺田プロ、【ダリ】の誘発効果により、【アイスクロック】を山札の一番上にPZとして置く。放棄。寺田プロ、墓地の【フォッグ】【ダリ】をコストに合成を行い、PZの【アイスクロック】を2に置く。原根プロ、P作成→【兎娘キューティ・バニー】。P更新→【蜘蛛の巣】。PZの【蜘蛛の巣】を8にプレイ。【蜘蛛の巣】の誘発効果により、山札の一番上のカードをエネZにリリース状態で置く。P作成→【ガン・ドリアード】【スカラベ】を4へ移動させる。放棄。
12T(寺田プロ):(メモ紛失)をエネに。【スクリームハイ】を3にプレイ。【ビッグマウス】を4へ移動させる。4の【スカラベ】とバトル。解決。4の【スカラベ】が墓地に置かれる。放棄。4の【ビッグマウス】でスマッシュ。【アイスクロック】の誘発効果により、ターン終了時に、カードを2枚引き、手札にあるカードを1枚選び、墓地に置く。

さて、原根プロのターン。【ゲルハーピー】を前進させてから放棄とすると、飛んできたのは【ダリ】。これは【迷い家】を張ってかわすも、寺田プロがプランに持ってきたのは【アイスクロック】。先ほど投げた【フォッグ】と、今しがた投げた【ダリ】で、コストは揃っている上、原根プロのエネルギーには青がないため、【バードマン・ソウル】も撃たれる心配がない。【ガスト】でも【クライン】でもなく、【アイスクロック】を持ってこられるところが、「黒青時計」デッキの強みである。先ほどの【フォッグ】投げは、むしろ【アイスクロック】を出すためと考えられる。無論、原根プロもそれは承知していたのだろう。だからこそ、中央の【ゲルハーピー】を前進させ、中央にベースを置きに行ったのであると考えられる。プランより【蜘蛛の巣】を展開し、エネ加速をした後、【スカラベ】を前進させる。まだスマッシュはなし。そろそろスマッシュしてもいい頃合いなのではないか、と筆者は思っていた。
さて、寺田プロ、【アイスクロック】による手札補充ができ、一安心と見たか、【スクリームハイ】を出し、前進してきた【スカラベ】【ビッグマウス】で踏む。そしてスマッシュ。原根プロの被スマッシュは、【ゲルハーピー】を2回展開しているためこれで3。【ビッグマウス】【スクリームハイ】【アイスクロック】と展開されているので、逆に詰められる目が出てきた、と言える。

13T(原根プロ):(メモ紛失)をエネに。P作成→【バニー】。P更新→【バルカン】。P更新→【蜘蛛の巣】。P更新→【バルカン】。P更新→【ガンドリ】。P更新→【スカラベ】【蜘蛛の巣】を7→4へ移動させる。放棄。
14T(寺田プロ)【イビルアイ・ドライバー】をエネに。放棄。【アイスクロック】の誘発効果により、ターン終了時に、カードを2枚引き、手札にあるカードを1枚選び、墓地に置く。
15T(原根プロ)【スカラベ】をエネに。P作成→【迷い家】。PZの【迷い家】を3−6−9のラインにプレイ。P作成→【ステルス・スナイパー】。PZの【ステルス】を8にプレイ。誘発効果の対象は3の【スクリームハイ】。寺田プロ、スタックして【スクリームハイ】を1にプレイ。解決。原根プロ、【ゲルハーピー】を6→3へ移動させる。3の【スクリームハイ】とバトル。解決。3の【ゲルハーピー】【スクリームハイ】が墓地に置かれる。放棄。4の【蜘蛛の巣】でスマッシュ。
16T(寺田プロ)【館】をエネに。P作成→【アイスクロック】。墓地の(メモ紛失)と(メモ紛失)をコストに合成を行い、PZの【アイスクロック】を3に置く。P作成→【震える時のコールドクロック】。放棄。2の【アイスクロック】の誘発効果により、ターン終了時に、カードを2枚引き、手札にあるカードを1枚選び、墓地に置く。3の【アイスクロック】の誘発効果により、ターン終了時に、カードを2枚引き、手札にあるカードを1枚選び、墓地に置く。

13ターン目、原根プロ、さすがにこの状況は危険とみたか、プランを掘りにかかる。どうやら【ステルス】を探しに行ったのだと考えられる。もっとも、【ステルス】に頼ったという意味ではない。最悪予め出しておいてある【蜘蛛の巣】【ビッグマウス】は踏める上、寺田プロのエネルギーはフルフリーズ。後続を出される心配もない。来るにこしたことはないが、必ずしも来る必要はない、と考えていたのだろう。実際には、6プランめくって来ず、【蜘蛛の巣】【ビッグマウス】を踏みに行く。6プランというのは、闇雲に探した結果の数字ではない。1エネ残るよう計算した上での結果である。1エネ残せば、ベースを張ったり、【小力】からユニットを展開したり、色々できる。
15ターン目、プランより【迷い家】を張った後、遂に原根プロ、プランよりの【ステルス】と対面。【スクリームハイ】の焼殺を試みるも、これは【スクリームハイ】を追加で出されることにより阻まれる。これもまた読み筋だったか、【ゲルハーピー】を予めダメージを与えていた【スクリームハイ】のもとに移動させ、【スクリームハイ】を除去。そして、遂に1点目のスマッシュを刻む。15ターンといえば、3位決定戦の2本目の決着がついたターン数である。ここまでスマッシュをせずにいたのには、どういった意図が隠されているのか。
返しで、寺田プロ、【アイスクロック】2体目の合成に成功。そろそろ反撃を開始したいところだろう。

17T(原根プロ):エネセットなし。P作成→【ヒメコガネ・ドリアード】。PZの【ヒメコガネ】を隊列召喚で7にプレイ。【ステルス】を5へ移動させる。放棄。寺田プロ、【ハードラック】を5にプレイ。5の【ステルス】とバトル。解決。5の【ステルス】【ハードラック】が墓地に置かれる。原根プロ、P作成→【ステルス】。PZの【ステルス】を8にプレイ、対象は1の【スクリームハイ】。寺田プロ、スタックで【ダリ】を4にプレイ。4の【蜘蛛の巣】とバトル。解決。4の【ダリ】が墓地に置かれる。【ダリ】の誘発効果により、【ガスト】を山札の一番上にPZとして表向きで置く。【ステルス】の誘発効果解決。1の【スクリームハイ】が墓地に置かれる。【ガスト】の効果誘発。解決。墓地の種族「デビルクロック」のカードが全て寺田プロの手札に加わる。原根プロ、【小力】プレイ。【迷い家】を1−4−7のラインにプレイ。【カタパルト】プレイ。対象は4の【蜘蛛の巣】と1のスクエア。【カタパルト】プレイ。対象は8の【ステルス】と2のスクエア。解決。2 の【アイスクロック】とバトル。解決。2の【アイスクロック】が墓地に置かれる。放棄。寺田プロ、投了により原根プロ勝利。

勝負は意外な形で決着する。17ターン目、原根プロが【ステルス】を前へ進めると、寺田プロは【ハードラック】で迎撃。同じ迎撃するなら、【蜘蛛の巣】の方が、デッキに戻らない分、良いような気もするが、これは恐らく、【アイスクロック】前進の目を作るためであろう。【蜘蛛の巣】の正面にいる【スクリームハイ】は、攻める上でも守る上でも重要なカード。前進させてみすみす失うようなことはしたくない、といったところか。
原根プロの次の一手はプラン作成。現れたのは【ステルス】【スクリームハイ】を焼きにかかる。今度はバトルスペースが埋まっているので、守りようがないと思われたが、寺田プロ、【ダリ】から【ガスト】をプランゾーンに持ってくることで、他の「デビルクロック」のカードと共に、手札へと回収。エネルギーをフルフリーズとしたが、これで万全の態勢を得た。そろそろ反撃に移れるだろう。
だが、原根プロは、このようなチャンスを待っていたようだ。残り3コストしかなかったが、まずは【小力】。そして、今しがた【スクリームハイ】を除去し、空いたラインに【迷い家】プレイ。ここに、【ダリ】をぶつけられていた【蜘蛛の巣】【カタパルト】で飛ばす。続いて、今しがた展開した【ステルス】【カタパルト】でアイスクロックへ飛ばす。当然ベースライン上なので、【アイスクロック】は踏める。こうして、一気にスマッシュ6点を入れる態勢を作る。先ほど【蜘蛛の巣】で1点入れているので、これで詰みである。
実に鮮やかな詰ませ方であるが、原根プロは、ずっとこの構想を抱いていたようだ。少なくとも、【カタパルト】2枚は、かなり長い間、この局面まで、持ち続けていたと考えられるためである。ともすれば詰まされてしまうような状況で、防御のためのカードを持たず、あくまで攻撃のためのカードを持つとは!ということは、寺田プロにも、詰める要素は十分にあったということであるが、寺田プロとしては、相手が抱えている手札の内容が分からない以上、様々なケースを想定して手を進めなければならない。これぞ、非公開情報の強みであろう。
なお、普通のビートダウンのように、徐々にスマッシュを与えていく方針では、「時計」デッキ側に、プランを作り【ガスト】【アイスクロック】を持ってくる余裕を与えてしまうので、良くない。GP8覇者の語るところである。

2本目 先攻:寺田プロ(緑赤迷い家ビートダウン) 後攻:原根プロ(黒白幽霊屋敷)

2本目、勿論寺田プロは先攻を選択。今回も面白い勝負が見られそうである。

1T(寺田プロ)【蜘蛛の巣】をエネに。P作成→【ステルス】。放棄。
2T(原根プロ)【レディ・ララバイ】をエネに。放棄。
3T(寺田プロ)【蜘蛛の巣】をエネに。【バニー】を9にプレイ。P作成→【ステルス】。放棄。
4T(原根プロ)【犬闘士テリア】をエネに。【失恋の痛み】プレイ。寺田プロの手札の【小力】【ステルス】【ゲルハーピー】より【小力】を墓地に置く。放棄。
5T(寺田プロ)【ステルス】をエネに。P作成→【朝露を飲むフェアリー】。P更新→【迷い家】。PZの【迷い家】を2−5−8のラインにプレイ。P作成→【迷い家】。放棄。
6T(原根プロ)【神々の雷】をエネに。P作成→【陽気な森】。PZの【森】を3−6−9のラインにプレイ。放棄。
7T(寺田プロ)【ゲルハーピー】をエネに。P作成→【バルカン】。PZの【バルカン】を8にプレイ。放棄。
8T(原根プロ)【森】をエネに。放棄。
9T(寺田プロ)【ステルス】をエネに。P作成。原根プロ、スタックして【犬闘士フェンリル】を3にプレイ。P作成解決→【ドラッグ】。P更新→【朝露】【バニー】を6へ移動させる。PZの【朝露】を共鳴で9にプレイ。放棄。

寺田プロの滑り出しは好調。最速で【バニー】をプレイすると、その後は、いずれもプランから、【迷い家】【バルカン】【バニー】【朝露】とプレイしていく。これが9ターン目までの動き。毎ターン全てエネルギーを使い切っており、無駄がない。
一方の原根プロも、2エネルギーから【失恋】、3エネルギーからプラン【森】、4エネルギーから手出し【フェンリル】と、やはり毎回エネルギーを使い切りつつ、ビートダウンを捌く態勢を整えていく。

10T(原根プロ)【森】をエネに。【因果律の抜け道】をプレイ。対象は9の【朝露】、解決。【朝露】が墓地に置かれる。放棄。
11T(寺田プロ)【スカラベ】をエネに。P作成→【ゲルハーピー】。PZの【ゲルハーピー】を9にプレイ。【ゲルハーピー】の誘発効果により、山札の一番上のカードをスマッシュゾーンにリリース状態で置く。P作成→【バルカン】。PZの【バルカン】を7にプレイ。放棄。原根プロ、【陽気な墓場】を1−4−7のラインにプレイ。
12T(原根プロ):(メモ紛失)をエネに。P作成→【ドライバー】。PZの【ドライバー】を6にプレイ。6の【バニー】とバトル。解決。6の【バニー】【ドライバー】が墓地に置かれる。【ドライバー】の誘発効果の対象は8の【バルカン】。解決。8の【バルカン】が墓地に置かれる。放棄。
13T(寺田プロ):(メモ紛失)をエネに。P作成→【幻惑】。PZの【幻惑】を8にプレイ。P作成→【ドラッグ】。P更新→【ニトロ】。P更新→【ゲルハーピー】【ゲルハーピー】を6へ移動させる。PZの【ゲルハーピー】を9にプレイ。【ゲルハーピー】の誘発効果により、山札の一番上のカードをスマッシュゾーンにリリース状態で置く。放棄。
14T(原根プロ)【ナイトベア】をエネに。P作成→【サイレント・ナイト】。P更新→【サイレント・マジョリティ】。P更新→【陽気な幽霊屋敷】。PZの【幽霊屋敷】を2−5−8のラインにプレイ。放棄。

さて、ここまでは陣容の整備、といった形であったが、10ターン目より、原根プロの除去が始まる。自ターン中に【因果律】【朝露】を除去した後、残ったエネルギーで【墓場】を張る。12ターン目にはプランより【ドライバー】到来。展開されていた【バニー】【バルカン】、一気に2体を持っていく。そして、14ターン目にはついに【幽霊屋敷】をプレイ。合体ベースが揃う。
だが、寺田プロの展開力もさるもの。【ゲルハーピー】や2体目の【バルカン】【幻惑】といったユニットを展開。ものの数ターンで、バトルスペースを埋め直す。これは、拮抗した場、と言ってよかろう。まだまだ勝負の行方は分からない。

15T(寺田プロ):エネセットなし。P作成→【バードマン・ソウル】。P更新→【カオスビースト・ナインテイル】【バルカン】を4へ移動させる。PZの【ナインテイル】を7にプレイ。【ナインテイル】の誘発効果により、原根プロ、エネZの【ララバイ】を対象に選び、墓地に置く。放棄。
16T(原根プロ)【犬闘士ケルベロス】をエネに。P作成→【ペガサス・ポニー】。P更新→【テリア】。PZの【テリア】を1にプレイ。放棄。
17T(寺田プロ):エネセットなし。P作成→【蜘蛛の巣】【幻惑】を5へ移動させる。PZの【蜘蛛の巣】を8にプレイ。【蜘蛛の巣】の誘発効果により、山札の一番上のカードをエネZにリリース状態で置く。放棄。4の【バルカン】、5の【幻惑】、6の【ゲルハーピー】でスマッシュ。
18T(原根プロ):エネセットなし。P作成→【ララバイ】。放棄。
15ターン目、寺田プロの【ナインテイル】展開に、首をかしげる方もいらっしゃる方もいるかもしれない。原根プロの墓地には、ユニットは【ペガサス・ポニー】くらいしかおらず、このまま【幽霊屋敷】を起動しても、【ポニー】しか回収できない状態である。だが、【ナインテイル】をプレイされると、エネルギーゾーンの【ララバイ】を落とすことができ、回収にうってつけのユニットを得ることになる。従って、【ナインテイル】は更新して、別のユニットを展開した方が賢明のように思えるが、【フェンリル】でストラテジーをロックされている以上、その後のプランが成功するとは限らない。また、ユニットが来たとしても、【幻惑】などの小さなユニットでは、【幽霊屋敷】でいずれにせよ除去されてしまうので、やはり良くない。ここは、【ナインテイル】で妥協せざるを得なかったのではないか。
17ターン目、寺田プロはこの対戦で初めてのスマッシュを入れる。【バルカン】【ゲルハーピー】【幻惑】で、計3点。原根プロ、合体ベースが揃っているので、起動させれば、防ぐこともできたが、あえて防いでいない。
3点入れられた返しのターン、原根プロは持てる全エネルギー残して放棄。

19T(寺田プロ):エネセットなし。放棄。原根プロ、【森】【幽霊屋敷】【墓場】をコストに【幽霊屋敷】の効果を起動させる。寺田プロ、スタックして【迷い家】を1−4−7のラインにプレイ。【幽霊屋敷】の効果解決。4の【バルカン】、5の【幻惑】、6の【ゲルハーピー】、7の【ナインテイル】、8の【蜘蛛の巣】、9の【ゲルハーピー】のパワーが-5000される。ルールエフェクトにより、5の【幻惑】と6の【ゲルハーピー】と9の【ゲルハーピー】が墓地に置かれる。墓地より【ポニー】【ララバイ】が原根プロの手札に加わる。放棄。原根プロ、【雷】をプレイ。対象は2−5−8のラインの【迷い家】。解決。2−5−8のラインの【迷い家】が墓地に置かれる。ルールエフェクトにより、8の【蜘蛛の巣】が墓地に置かれる。寺田プロ、P作成→【バニー】。PZの【バニー】を8にプレイ。P作成→【ステルス】。PZの【ステルス】を9にプレイ。【ステルス】の誘発効果の対象は3の【フェンリル】。解決。3の【フェンリル】が墓地に置かれる。放棄。原根プロ、【ララバイ】を3にプレイ。放棄。4の【バルカン】でスマッシュ。

19ターン目、原根プロが全エネルギーを残してきているので、寺田プロとしては、真意を探りたいところであろう。何もせずに、まずは優先権放棄とすると、【幽霊屋敷】を起動される。スタックして【迷い家】を張り、【ナインテイル】は守るものの、これで、前進していたユニットは全て除去されてしまった。生き残ったユニットも、パワーを下げられているので、うかつには動けない。そこで、もう1度放棄とすると、原根プロ、【雷】【迷い家】を割ってきた。狙いは今しがた張られた方ではなく、既に中央に張られていた方。【蜘蛛の巣】がその上に乗っていたので、これで【蜘蛛の巣】を除去。一通り除去された後は、プランよりの【ステルス】でフェンリルを葬った後、中央エリアに残った【バルカン】でスマッシュ、ターンを終える。なお、原根プロは、中央ラインの【迷い家】を割ることを選択したが、筆者は、この局面ではより良い手があるのではないか、と思っていた。以下に再現図を示す。【幽霊屋敷】効果解決後、寺田プロが優先権を保持している局面の図である。

 家家
蜘ナ
○○
家:寺田プロの【迷い家】
蜘:寺田プロの【蜘蛛の巣】
ナ:寺田プロの【ナインテイル】
バ:寺田プロの【バルカン】
フ:原根プロの【フェンリル】
テ:原根プロの【テリア】


ここで、原根プロの手札には、少なくとも【雷】【ポニー】【ララバイ】があることが分かっている。筆者の考えた手は、このようである。まず、【ポニー】【バルカン】にぶつけ、バトルに入る。そして、バトル中に【雷】【バルカン】のいるラインの【迷い家】を割る。そうすると、細かい処理の説明は省くが、【バルカン】【ナインテイル】を一気に一掃することができる。しかも、これを防ぐ手立ては、【フェンリル】が出ているために皆無である。そして、バトルを終えた【ポニー】を、【フェンリル】【テリア】に闘気として付けることで、【蜘蛛の巣】をフリーズさせれば、これ以上手札を消費することなしにスマッシュを防ぐことが可能である。スマッシュを4点以上受けると、【カタパルト】による即詰みが生じる恐れがあるので、4点以上に至らせないことは、大きな意義を持つ。
だが、原根プロにとっては、この手は論外だったようである。検討すらしなかったようだ。その理由は、後で述べる。興味のある方は、先にその理由を自分なりに考えてみてから、この先を読まれてはいかがだろうか。

20T(原根プロ)【ポニー】をエネに。【サイレント・ナイト】プレイ。解決。墓地より、1−4−7のラインに【墓場】を、2−5−8のラインに【幽霊屋敷】を、3−6−9のラインに【森】を置く。P作成→【ララバイ】。P更新→【フェンリル】。放棄。
21T(寺田プロ)【バニー】をエネに。【ステルス】を6へ移動させる。放棄。4の【バルカン】と6の【ステルス】でスマッシュ。

20ターン目、原根プロは【サイレント・ナイト】で、合体ベースを再び揃える。
一方の寺田プロは、プランをめくらずに、【ステルス】を進めるのみで、スマッシュ。これで計6点になった。原根プロ、優先権を渡された際に、寺田プロの残りデッキ枚数を確認していた。そういえば、かなり早い段階から(筆者の記憶では、20枚近くある段階から)寺田プロの残りデッキ枚数を気にしていたが、プレイに何か関係があるのだろうか?

22T(原根プロ):エネセットなし。P作成→【幽霊屋敷】。P更新→【因果律】。P更新→【マジョリティ】。PZの【マジョリティ】プレイ。寺田プロのデッキが0枚になったので、原根プロ勝利。

22ターン目。寺田プロの被スマッシュは2。原根プロのユニットは【テリア】しかいない。普通は、ここから勝利に至る事は不可能である。だが、それは、相手のスマッシュを7枚にすることにより、勝利を得る場合の話。
現在の寺田プロの残りデッキ枚数は、5枚。そして、原根プロのデッキには、【サイレント・マジョリティ】が入っているのである。即ち、スマッシュを与えずとも、【マジョリティ】さえあれば、勝つことができるのだ。決め時と見たか原根プロ、プランを掘って【マジョリティ】を探しにかかる。その結果は…。皆さんご存知の通りである。1枚はプラン更新で失い、スマッシュを6点喰らっていたものの、見事掘り当てることができ、原根プロの勝利となった。なんとも美しい勝ち方であるが、いつからこの筋を狙っていたのか。どうやら、最初から、というのがその答えであるようだ。
先ほど、筆者が示した手を、原根プロに伝え、意見を伺うと、以下のような趣旨の返事を頂いた。いわく、「ここで、【ナインテイル】を除去してしまうと、相手のデッキ枚数が増えてしまい、【マジョリティ】による勝ちが狙えなくなります。なので、【ナインテイル】を除去するような手は、選択できません。」また、このようにも伺った記憶がある。「『幽霊屋敷』デッキで、『緑赤迷い家ビートダウン』を捌き切るのは非常に難しい。なので、【マジョリティ】しか勝ち筋はありません。」
私は、この言葉を伺った時、衝撃を受けた。「幽霊屋敷」では「緑赤」を捌けない、というのは、自分自身の調整結果でも、薄々感じていたことではあった。私自身、「幽霊屋敷」を使っていたのだが、もし、「幽霊屋敷」で「緑赤」と当たったら、相手が事故を起こして、展開が悪くなることを期待するしかない、と考えていた。【マジョリティ】で勝つことなど、思いもしなかったのである。発想が根本から違っていたのだ。

改めて思う。ディメンション・ゼロは面白い、と。そして、奥深いがゆえに、その頂点に立つのは至難を極める。毎回同じことを述べているが、これが、決勝トーナメントを観戦していての、正直な感想である。

なお、頂点を争う者同士の対戦で交わされる手には、筆者には想像もつかないような考えがめぐらされている、と確信する。概要には、たびたび筆者の「推測」が書かれているが、恐らく的外れなものも多いだろう、と思う。あくまで、棋譜の解釈の、一例と考えていただきたい。読者各人で、手の意味を考えて下されば、幸いである。もっとも、手札の内容や、残りデッキ枚数はなど、欠落した情報も多いのだが…。

以上で、GP8決勝トーナメントのレポートを終わります。最後までお付き合いいただいた皆様、ありがとうございました。長ったらしい上に固っ苦しい文章を読んでいくのは、さぞ骨が折れたことだろうと思います。同時に、「お疲れ様でした」とも申し上げます(笑)。また次回(あるとお約束することはできないのですが…)も、読んでいただければ幸いです。そういえば、今回は、結果はコントロールが勝ったような形になったとはいえ、ビートダウンが使われることが多かったので、いつもよりレポートを書くのも楽でした^^;)。次弾環境も、ビートダウンが多く使われればいいな、と個人的には思います(笑)。
では皆様、次回のGPで、お会いできることを願いつつ。

                            
Lumier 拝





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