池っち店長のグランプリ5レポート第3回 爆誕!レアブラスター
グランプリ5会場に、ざわめきが走っていた。

上位8名が選出された決勝トーナメント。毎回、そのうちの「注目の一戦」がモニ ターに映し出され、多くのプレイヤーが試合を観戦できるようになる。

グランプリ会場に来ているのだから、観客はほぼ全て本戦参加者。D0を知り尽くした一流のプレイヤーばかりのはずだった。しかし・・・

その彼等が、いや、何と製作者の中村聡氏ですらが、モニターに映し出された、はじめてみる恐るべきデッキの動きに息をのんでいた。

ありえないその動きに戸惑う観客達。最初は、戸惑いから生まれた失笑も見受けられた。
しかしそれはやがて驚愕へと変わり、驚愕から恐怖へ。そして溜息交じりの賞賛へと昇華されてゆく。

鈴木プロ「プランを作成します。【幻影王ルドルフ】・・・では【ブル・マスティフ】の能力を使って【ルドルフ】をリリース状態で出します。【ルドルフ】をフリーズして墓地にある【ケルベロス】を出します。【フェンリル】をフリーズして【ケルベロス】を前進。バトル解決。ベースゾーンの【流氷の大陸】を破壊します・・・」

6コスト以上の主力級ユニットが次から次へと場に登場し、相手の全てのカードをなぎ払っていく。気が付けば盤面には鈴木プロの巨大ユニットが5体も?!

名古屋が生んだ恐るべき地雷、のちに“超獣大戦・レアブラスター”の名で知られる事になる、恐るべきコンボ・デッキが世に知られた瞬間だった。

今回は、決勝トーナメントにおける“レアブラスター”の戦いの軌跡とともに、D0史上に残るベスト・バウトが目白押しとなった、グランプリ5決勝トーナメントの熱気を再現してみたいと思う。


○河村プロVS鈴木プロ

河村プロのAデッキはいわゆる“流氷デッキ”。【カオスヘッド・ドラゴン】や【ステルス】を採用せず、【失恋の痛み】による手札破壊と、【流氷】以外の勝ち筋としての【幻影王ルドルフ】を採用した、黒白青タイプだ。

赤単や緑の「速攻型」が多いと踏んで【クラーケンクラッシュ】の3枚積みを断行。それによって本戦を勝ち抜き、上位8名に名を連ねる事に成功している。
「この時点での流氷デッキの完成形」と言って差し支えないだろう。

Bデッキは青緑、【妖魔の勇者】を【サンダージャッカル】で移動させるトリックを仕込んだ、いわゆる“勇者ジャッカル”だ。【密林の孤城】を3枚採用し、大きさ合戦にも対応している点と、あまり使われていないはずの【妖魔の騎士】を2枚採用している点が個性的。

実は上位8名の中で、“勇者ジャッカル”タイプのデッキを使っていたのは河村プロのみ。全国の“勇者ジャッカル使い”の代表とも言えるだろう。

ABともに、使用者の多い有名なデッキだ。それだけに、鈴木プロのプレイングの確かさが際立つ。同じようなデッキを使っている人が多く、しかも内容や対策が知れ渡っている中で、それを使って上位に就くという事は、デッキの完成度もさることながら、頭ひとつ抜け出したプレイング技術を持っているという事だからだ。


そして対する鈴木プロは、ABともに個性的な、「あまり知られていないデッキ」だ。
いわゆる“地雷”である!!

“地雷”とは?

おもに「当たって負けた人」が、予想外のデッキの内容、動きによって、「想定外の敗北」を喫した時に、
「まるで戦わず地雷を踏んで負けたような」感想を持つことから言われるようになった、カードゲームのスラングだ。

単なるオリジナルデッキではなく、強烈な個性を持つデッキが特に、敬意を込めて「地雷デッキ」と呼ばれる。

大掛かりな大会では、メタデッキ・オリジナルデッキ・そして地雷デッキが存在すると言っていいだろう。


鈴木プロのホームグラウンド、名古屋では、昔から「地雷デッキ」が多く生み出されてきた。

単なるオリジナル・デッキではなく、全国大会等で実績を残す物が多く、MTGでもガンダムウォーでも、
「名古屋は、あそこだけ“違うゲーム”をやっているかのようだ」
と言われていたほどだ。

地雷天国、名古屋。その名古屋はディメンション・ゼロにおいても強烈な地雷を暖めていた!


鈴木プロのAデッキは黒青。実はこのデッキは完全な地雷ではなく、情報収集に余念の無かったプレイヤー間の中ではかつてから“ダークホース”と見られていた一つのデッキ・タイプであった。

ヘル・ジャッカル。

ガン積みした呼び声ユニット(鈴木プロ版は何と9枚体制!)により、何が何でも2ターン目には“呼び声ユニット”をプレイし、高速度でユニットを展開。相手が対応しきれないうちに押しつぶす、高速の青黒ビート・ダウンデッキだ。

大きさではほぼ何者にも負けない脅威の4コストユニット【ハウス・オブ・ヘル】は当然の事ながら、他の攻め手として、なかなか個性的なユニットが採用されている。

あくまで「先に殴る」事を前提として、【支配者の杯】を3枚。手札破壊能力で相手の対応力を削ぐことを狙い、【踊り子の靴】を3枚。そして「攻めるからには簡単に決まる!」と隊列召喚、【マグパイ・レイズ】を投入!(これが決まる決まる。)
これらのユニットを【サンダージャッカル】で移動させて攻め込めば、D0というゲーム全体を通して見ても他に類の無いほどの、凄まじい速度で盤面を埋め尽くす事 が可能となる。

また、赤単速攻に対して、【石化の呪法】を3枚実装。このデッキのように「ユニットを並べるデッキ」では、たった1コストで速攻ユニットを完殺する最強の除去カードとなる。今回のメタゲームで、

「Aデッキに速攻デッキが多いはず」

と読んだ鈴木プロは、速攻デッキにめっぽう強い“ヘル・ジャッカル”を自らのAデッキに選んだのだった。


そして注目のBデッキ。このデッキこそが、今大会において鈴木プロを上位に押し上げ、最も話題を呼んだ台風の目、“レア・ブラスター”である。

このデッキの名称、作られた経緯や詳しい動かし方については、当カードキングダムホームページの記事、ディメンション・ゼロ研究所第22回 『D0最強コンボデッキ!“レアブラスター改・スターブラスター”』をご覧頂きたい。

デッキ名:レア・ブラスター
弾数 カードNo カード名称 枚数
メインデッキ
■赤 ユニット
II-1 025 カオスヘッド・ドラゴン 2
■黒 ユニット
I-2 033 幻影王ルドルフ 3
II-1 065 時空を歪める者シュレーゲル 2
■黒 ストラテジー
I-1 071 毒蛇のひと噛み 2
I-1 080 冥界の門 2
■白 ユニット
II-1 129 犬闘士チワワ 1
II-1 134 犬闘士フェンリル 3
II-1 139 聖騎士ホーリー・バスタード 2
II-1 146 犬闘士ケルベロス 3
II-2 070 犬闘士ブル・マスティフ 3
■白 ストラテジー
I-4 077 束縛の連鎖 3
■緑 ユニット
I-2 093 大巨人ゴッドファーザー 3
II-1 185 大巨人ヘカトンケイル 2
■緑 ベース
I-3 095 バイオ・ブラスター 2
■緑 ストラテジー
I-1 200 生命の門 3
II-1 194 幸せはすぐ近くにある 1
II-1 195 誕生の宴 3
合計枚数 40

6コスト以上の高コストユニットが実に20体!ついでに言うならシルバーレアが17枚!!

この一見、成金主義的究極ファッティーな構成のデッキは、常識的に考えて「動くはずの無い構成」だ。

しかし、【バイオブラスター】【ブル・マスティフ】【ゴットファーザー】【幻影王ルドルフ】といった、

「通常のコストを払わずユニットを場に出す『裏口入門システム』」

のカードを11枚も投入する事により、ほとんど正規のコストを払うことなく、巨大ユニットを降臨させることが可能になっている。

端的に言って、【ブル・マスティフ】の居る状況でプランをめくるだけで、二分の一の確立で高コストユニットを、たったの2エネルギーで出すことが出来るのだ。

こいつは、えぐい。

その他の構成カードや動かし方については、前述した通りディメンション・ゼロ研究所を見て頂きたい。ここではこのデッキが、いかにグランプリを戦い抜いたかを見て みよう。まずは河村プロとの戦いだ!


○当然ながら実戦回数が違う!!

一回戦目はAデッキ同士の戦い。
河村プロ、“流水デッキ”、鈴木プロ“ヘル・ジャッカル”だ。 速攻に強い“ヘル・ジャッカル”だが、“流氷”には若干分が悪い。特に【クラーケ ン・クラッシュ】3枚積みの流氷には。【シュレーゲル】や【ギガント・エイリア ン】を5コストで投げ付けられては攻め手も止まる。さすがに河村プロの勝利。

が、二回戦目、河村プロ“勇者ジャッカル”、鈴木プロ“レア・ブラスター”・・・この組み合わせでは状況が逆。“レアブラスター”の圧倒的除去能力、制圧力の前に 河村プロ、敗北。

そして試合は3試合目に突入。この場合、AB好きな方を選ぶ事が出来る。お互いが何を使うかは開始するまでわからない。

河村プロが選んだのは・・・先ほど勝利した“3色流氷”。
鈴木プロが選んだのは・・・やはり、“レアブラスター”!

この選択はしごく当然であった。鈴木プロにすれば、“ヘル・ジャッカル”で“流氷”に勝つのは難しく、かといって相手が“勇者ジャッカル”でも勝率は五分五分だろう。
よって“ヘルジャッカル”を選択するのはありえない。

河村プロもそこまではわかっていた。ならば、レア・ブラスターに対する相性は未知数だが、ここは“流氷”を使うしかない。

が、この戦いは実は、五分の戦いではなかった。圧倒的に鈴木プロが有利なのである。

なぜか?!

実戦回数の差だ。

別段、河村プロの実戦回数が足りていないという訳ではない。“流氷”“勇者ジャッカル”という、ある意味「ありふれた」デッキを使ってここまでの成績を残している以上、彼の実戦回数、試合経験値は十分な物であったろう。様々なデッキとのスパーリングをこなしてきたはずである。

が、“レアブラスター”などと言う、こんなけったいなデッキとのスパーリングはこなして来たであろうか?!そう、闘った事の無い組み合わせ、ぶっつけ本番なのである!

対する鈴木プロは、“レアブラスター”を開発する際、当然の事ながら“流氷”のような名の知られたデッキとはスパーリングを行っているはずだった。

すなわち、実戦回数が違う。これは、精神的にも明らかに鈴木プロが有利だ。

それはお互いわかっているはずだった。鈴木プロは若干気が楽であったろう。“流氷”とは練習している。相手プレイヤーが違っても、デッキそのものの動きは大幅には違わないはずだ。

対して、河村プロと同じ立場になった人間なら、未知のデッキと対する時、自信は揺らぎ、不安に囚われ冷静な判断を下すのに努力が必要になるに違いない。少なくとも100%の実力を発揮する事は難しいだろう。それがどれ程使い慣れたデッキであっても、だ。

普通のプレイヤーならば。

河村プロのプレイングに、動揺や躊躇は感じられなかったのだ。


○激闘!最後のプランで地獄の番犬は吼えるのか?!

序盤に【流氷】をプレイする事に成功した河村プロであったが、まだうかつにユニットを出す事は出来ない。ただ出しても【バイオブラスター】で除去される事もわかり切っている。その場合、【ケルベロス】を投げ付けられると、【ケルベロス】の効果で【流氷】も破壊されて しまうのだ!

よって鈴木プロが攻め立てる事となった。何しろ“レア・ブラスター”は、7コストあれば様子見にプランを作成し、あと6コストで【バイオブラスター】か【ブル・マスティフ】をプレイする事が可能となり、それを基点にコンボを起動させる事が出来るのだ。

しかし、実は河村プロのデッキには、【イビルアイ・ドライバー】【センチネル・センチピード】【花束を捧げる乙女】といったプランジャーユニットが9枚も投入されている。

すなわち、勝ち筋は【流氷】による制圧、【幻影王ルドルフ】による制圧、そしてプランジャーによるデッキアウトという、3通りのパターンがあるのだ。

河村プロは、“レア・ブラスター”に対する勝ち筋として、大筋ではデッキアウトを選択したようだった。無論隙さえあれば他の勝ち方にも移行できるように、であるが、そこは無理をせず、あせらずに淡々とプレイを進めていく。

そう。「手札には優先的に除去カードを集めていく」というパッシブなプレイング。

【欲望の連鎖】【サイバーチェイス】をプレイしつつ、手札に【ダンスパーティ】【冥王の鉤爪】といった除去を集めてゆく。むろん、【失恋の痛み】のプレイも絡めてだ。それ以外は動かない。

これはある程度は功を制した。鈴木プロの【ゴッドファーザー】を【ダンスパーティ】で破壊する事に成功し、続いて最悪なタイミングで墓地除外を食らわしてくれた【カオスヘッド・ドラゴン】を【鉤爪】で除去する事にも成功した。

しかし、“レア・ブラスター”は、それぐらいでは止まらなかったのだ!!

通常、大型ユニットで止めを刺すタイプのデッキは、1、2体の主力ユニットを除去されると動きが止まる。が、“レア・ブラスター”には、「ほぼ、主力級ユニット“しか”存在しない!」のだ。
2、3体破壊されようが知った事ではない。生き残ったもう一体の【ゴッドファーザー】から次々にユニットが生み出される!

鈴木プロのエネルギーはわずかに6か7。対する河村プロはすでに10数のエネルギーがある。その差は歴然としている。が、動くのだ。“レア・ブラスター”は実に7コストもあれば【バイオ・ブラスター】による睨みを利かせ、十分に相手に対応する事が出来る!

河村プロが【流氷】のライン上、敵軍エリアに【ギガント・エイリアン】をプレイする。対してそこへ、【冥界の門】からの【ホーリーバスタード】が出現。【ギガント・エイリアン】を踏み潰す。

なにげにパワー8000というサイズが強力な【バスタード】。また、これが出ている限り河村プロは攻め辛い。いちいちユニットがスッ転がるからだ。とにかく出てくるユニットがいちいち小ネタを持っている。何と言う攻め辛さ。相手とのエネルギー差は歴然としているのに!

だが、それすらも河村プロは駆逐する。プランジャーをあえてデッキに戻さず使える手札、使えるプランを濃くするプレイングにより、デッキの対応力が上がっているのだ。

巨大ユニットが出てくるたびに、「今度はさすがにダメだろう?!」と誰もが思うような、恐るべき“レアブラスター”の猛攻を、何と河村プロは凌いでいた。凌ぎ続けていた。

そればかりか、【流氷】の上にさらに【幻影王ルドルフ】を出す事に成功した河村プロは、一気に勝負に出た。最終局面だ!!
 


画面左側、紫のスリーブが鈴木プロの“レアブラスター”だ。対する河村プロは右。

次のターン、2体のケルベロスがお互いにフリーズして移動を繰り返せば(いわゆる 『ケルベロスエンジン』と言われる技)、鈴木プロの全ユニットを破壊し尽す事も可 能!!

鈴木プロのユニットを破壊し尽すことが出来れば、例え2体の【ケルベロス】が累積 ダメージで破壊されてしまっても、プランジャーユニットの回収により、デッキアウ ト勝利を狙う事が出来る。
一見、河村プロの勝利は目前なのだが・・・実は・・・・

実はここで、河村プロは恐るべき深読みをしている。この局面でプランジャーをター ンエンド時デッキに戻さず、あえて墓地に置いているのだ。次のターンの鈴木プロの 動きを読んだ上で、
「あるカードをプランから出さなければ負ける」
と理解しているからなのだ。

「あるカード」とは何か?それは後ほど語られる事になるだろう。なぜなら、その時・・・・(白戸三平か?)

そう。そして、河村プロも予測していたであろう事に、鈴木プロはこう動いた。

(さあ、もう一度上の写真を見て、あなたならどう動くか考えてみよう!
ちなみに手札に【バイオ・ブラスター】は無い。)
 
まず、中央の【ゴッドファーザー】を前進させる。フリーズして、エネルギーゾーンから【ホーリーバスタード】を「横に」出し、右ラインの【ケルベロス】にぶつける。

開いた右ライン中央エリアに、【幻影王ルドルフ】を前進させる。

【幻影王ルドルフ】をフリーズ!墓地から【カオスヘッド・ドラゴン】を前に出し、相手の【幻影王ルドルフ】を踏み潰すと共に、墓地を全て除外!!



文句の無い手だった。僕などはこれで制圧が完了、鈴木プロの勝利は間違いなし、と完全に力を抜いてしまったほどだ。

しかし、河村プロは、この状況になる事を読みきった上で、あえてプランジャーを戻さずにおいたのだ。逆転の一手を打つために!!

デッキに眠るはずの、もう1体の【犬闘士ケルベロス】!!

河村プロが、手札、あるいはプランから、3体目の【ケルベロス】を出すことが出来れば、もとからあるリリース状態の【ケルベロス】をフリーズし、“ケルベロスエンジン”を起動させる事ができる!
鈴木プロの4体のユニットをこのターンにいきなり破壊し尽す事ができるのだ!

さっきのターンに、【カオスヘッド】で墓地除外される事を知りながら、プランジャーをデッキに戻さなかったのはこのためだ。プランから【ケルベロス】を出せる確率を落とさない為だ。

【ケルベロス】でバトルに勝てば、スマッシュを回復させる事も出来る。その中にはプランジャーも入っている。今はこちらのデッキの方が薄いが、デッキアウトによる勝利が狙えるようになるだろう。

鈴木プロもそれはわかっていた。河村プロのプランを注視する。氏のエネルギー数は12。4回のプラン以内に地獄の番犬が出現しなければ、それは決着の時なのだ。

河村プロ「プランを作成します。」

デッキトップがめくられる。出てきたカードは・・・・

【サイバーチェイス】!!

2コストで3枚先までが積み込めて、手札が増える上にプランが作れる!これで【ケルベロス】は出やすくなった!!

が!!

鈴木プロの場に【犬闘士フェンリル】が居る!!

一瞬周囲に緊張が走ったが、【フェンリル】の存在に気付いた観客達からため息が漏れる。【サイバーチェイス】はプレイできない!!
が、河村プロは動じる事なく再びプランをめくる。

そして出てきたのは・・・・再び【サイバーチェイス】。

完全に使えないカードが、しかも同じ物が2回連続。これは何かを・・・鈴木プロの『気』のような物を奪ったように見受けられた。

グランプリという大舞台で、上位に駆け上がるには実力だけでなく『運』も必要だ。それに助けられてきた事を謙虚に感じていた河村プロだからこそ、「ここまでか」と何かを感じ取ったのかも知れない。

何より、これ以上めくってしまっては、デッキアウトでの勝利はありえなくなってし まう・・・・

続く2回のプランにも、『地獄の番犬』の咆哮が轟く事は無く、河村プロのサレンダーにより、激闘は幕を閉じたのだった。


○試合後の鈴木プロへのインタビュー

池っち店長「中心的なデッキタイプだから“流氷”とのスパーリングは十分していたと思うけど・・・意外と、かなり苦戦しなかった?」

鈴木プロ 「確かに、“流氷”とは何度かこのデッキでスパーしました。ですが、数回やって特に苦労する事なく勝てていたので、

『このデッキは流氷には100%勝てる!』
と思っていたんですね。
しかし、全然甘かったですよ。“流氷”との戦いがこんなに怖かったのは始めてです。正直、河村プロほどの“流氷使い”とプレイせずに『流氷に勝てる』と思っていたのは大間違いでした。完璧に流氷を舐めていました。もう、全力でしたよ。勝てたのは本当に幸運です。」

その後、鈴木プロは下山プロ、高橋プロと戦う。これらも全て見ごたえのある試合だったのだが、全て語るのは不可能だ。この密度で全試合解説するとなれば、この連載がいつまで続くかわからない(笑)。

よって次は、決勝トーナメントで活躍したデッキを幾つかピックアップし、特に目立ったシーンのみを解説していきたいと思う。乞う、ご期待。

“レアブラスター”のデッキ名の由来、そしてその現在での形“スターブラスターデッキ”については、カードキングダムホームページの「ディメンションゼロ研究所」をご覧下さい。今回の記事のスピンアウト記事です。


文責:カードキングダム



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