ディメンション・ゼロ グランプリ‐8‐レポート デッキ分布解析編
文責:遊宝洞 前川勝


ディメンション・ゼロ グランプリ‐8‐レポート デッキ分布解析編

シーズン制限カードなしの環境で開催された今回のグランプリは、全デッキ(506デッキ)中、「時計」デッキが104デッキ、実に20%以上と言う、日本選手権2007の「幽霊屋敷」デッキのシェアを上回る圧倒的な数に上った。
  その原因の一つとしては、時計デッキが2色から4色まで、機関ユニット以外のバリエーションが多く存在したこと、《震える時のコールドクロック》《凍える時のアイスクロック》の別バージョンの「時計」デッキが存在したことが大きい。よって、一言に『「時計」デッキの完成形』と言えるデッキタイプは存在しなかった。その点を踏まえて、今回のデッキ分布を分析してみよう。

デッキ傾向

1.赤緑
27%
  あらゆるデッキに勝てるスピードと破壊力から色別では「時計」デッキを上回った。
2.3色
14%
  「時計」デッキの多くが属する。《スカラベマスター》が自由度を高めた。
3.黒青
12%
  多色種族の登場が最も大きいが、「ヘルジャッカル」も健在。
4.黒白
10%
  「幽霊屋敷」デッキがほとんど。対策カードの登場と勝率の激減からシェアを狭めた
5.黒緑
10%
  「時計」デッキ中、《幸せはすぐ近くにある》を絡めたもっともわかりやすいタイプ。
6.黒単
4%
  速攻の最右翼だが、シェアを「時計」デッキに食われたか。

 本選に勝ち上がってきたプレイヤー達のデッキの多くは「如何にして『時計』デッキに勝つか」を第一としたためか、展開力の緑と破壊力の赤を組み合わせた「赤緑」を使用していたようだ。この色の組み合わせは「コロボックル/フェアリー」と「アメーバ/フレイム」と言う強力な多色種族も存在することから、種族デッキとしても構築しやすい。さらに「時計」デッキはその構成上、《犬闘士チワワ》《犬闘士フェンリル》を組み込むことができないため、必殺の《ニトロ・カタパルト》を組み込みやすく、逆転の目をどのタイミングからでも狙うことができるのが人気を集めた理由と言えるだろう。
  続く「3色」デッキは、多くのバリエーションが存在するため、一言でくくることは難しいが、上位を占めたのは「赤黒青」、「赤黒緑」、「赤黒白」で、赤と黒が必ず存在している。これは黒の「時計」デッキの機関ユニットに《シルバーワイズ・ドラゴン》などの対「時計」ユニットを内包する、同系対策に各人がチューニングを施していたことが伺える。
  3位の「黒青」は《震える時のコールドクロック》《凍える時のアイスクロック》デッキにビートダウンデッキの一角、「ヘルジャッカル」デッキが食い込んだ形。合成ユニットの中でも最も合成しやすいユニットの一つである《凍える時のアイスクロック》は存在するだけでハンドアドバンテージを稼ぎ、《絶叫時計スクリームハイ》と組み合わせれば、一線級のアタッカーにもなる点が多くの支持を集めた。
  そして、根強い人気の「幽霊屋敷」デッキが支える「黒白」に続いたのは「黒緑」。その組み合わせ自体は珍しくないが、今回は《大巨人クレーター・メーカー》《大巨人ゴッドファーザー》《幻影王ルドルフ》などの往年のデッキタイプは少なく、もっぱら《スカラベマスター》《幸せはすぐ近くにある》《貪欲時計デーモンガスト》という運用のされ方が主だったようだ。
  多色カードの定着に伴い、単色デッキは軒並み支持率を下げ、唯一黒単だけがランキングに残った。お馴染みの《ハウス・オブ・ヘル》に加え、《懲罰の魔煙パニッシュ》などの新たな主力を得ていることから、今後の環境の変化によってはシェアを大きく伸ばすことになるだろう。

色別使用率

1.黒  55%  前回以上の使用率。「D‐0」最強色の座は確定されたか。
2.緑  50%  ビートダウン強化のあおりを受け、シェアを大幅アップ。
3.赤  48%  墓地除外は勿論、それに組み合わせたカタパルトは常備品か?
4.青  28%  アドバンテージを確保するために使用。主力ユニットは他色任せになりつつあるか?
5.白  21%  「時計」に対する明確な対抗策を示せなかったためか、シェアは激減。

 今回の色別使用率はデッキ分布に則った結果が出たと言える。まず「D‐0」の二強色「黒」と「緑」が1位、2位を独占。コントロールに長ける黒の強さは最早語るまでもなく、そのコントロールが頂点を制した日本選手権2007から環境がビートダウン推奨に傾いた結果として、緑の採用率が爆発的に上がった点も予想できる範疇であると言えるだろう。
そして、サード・センチュリーも引き続き強化をされ続ける赤が三番手に続き、様々な場面での切り札的な使用のされ方をしてきた。「速攻」に代表される、最後の一手まで逆転を狙うことができる性能を持ったカードが拡充すれば、赤はさらに使用率を増大させていくと思われる。
青は《深淵竜エメラルドティアー》が復帰したものの、「戦士たちの共鳴」で対策カードが各色に登場し、デッキとしての成立が難しくなった。そのため、中核をなすまでには至らず、順位的にも一歩後退せざるを得なかった。
そして、それ以上に苦戦を強いられたのが白。ユニットパワーに定評のある白だが、ユニット戦では黒に敵わず、ライブラリーアウトを目指すには赤の爆発力、緑のスピードに追い付くのが困難と判断されたのが主な要因と言える。だが、この白の後退がそのまま赤の《ニトロ・カタパルト》や緑の《幸せはすぐ近くにある》の使用率を劇的に引き上げたのも事実。これらのカードにしてやられたと言う諸君はもう一度白の再評価をしてみてはいかがだろうか?

今回の結果によってDPAが更なる環境の適正化を目標とし、制限カードの見直しを行うのはもちろん新エクスパンション「敵陣を貫く疾風」の登場によって、再びデュエルシーンは激変していくことになる。
次に時代を席巻するデッキは果たしてどのようなものが出てくるのか。その答えは次のグランプリの覇者が明らかにしてくれるに違いない。






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