ディメンション・ゼロ グランプリ-1- レポート
遊宝洞 中村聡
1. 総括
 まず始めに、このレポートがグランプリ終了後半月以上経ってしまっていることをお詫びいたします。レポートの執筆に割り込んだのは将来発売されるエキスパンションの開発時間ですので、少しでも製品の完成度がアップしたものと期待していただいてご容赦賜れれば幸いです。

 さて、グランプリ1ですが、無事グランプリ覇者が優勝賞金100万円を獲得し、イベントとしても成功したと言って問題ないと思います。ゲームデザイナーとして、今後の開発に役立てるためにプレス・タグをぶらさげて取材させていただいたのですが、盛況さを喜ぶとともに、自分が参加できない悔しさをかみ締めておりました。

 反面、反省すべき点も多々ありました。特に、前日予選に期待以上の参加者にご来場いただき、その結果、遠方からお越しいただいたお客様を含め約150名もの抽選落ちを出さざるを得なかった点は、最も大きな反省点です。抽選落ちしてしまったお客様にお詫びするとともに、グランプリ2以降は、反省点のひとつひとつを解消していく所存ですので、今後とも何卒よろしくお願いいたします。

2. デッキ分布分析
 会場でデッキ登録シートを元にデッキの分布を集計してみました。限られた時間で私1人が集計したものなので、3色目のタッチの見逃しや数え間違いなどがあるかもしれません。おおよそのデータとして見ていただけると幸いです。

[本選参加者]
黒緑 104名 41.9% (コスモクエイク有84名、コスモクエイク無20名でした)
黒単色 32名 12.9%  
白緑 27名 10.9%  
青緑 26名 10.5% (ほとんどが「水底の歌劇場」デッキですね)
緑単色 19名 7.7% (サイド等にタッチで他の色を散らしたデッキ6名も含みます)
黒白 15名 6.0%  
白単色 7名 2.8%  
3色以上 9名 3.6% (黒青緑が6名。残りは「シャボン玉」入り4〜5色です)
その他 9名 3.6% (様々な赤いデッキがここに。青白や黒青は1名でした)
合計 248名    

[決勝戦]
黒緑 5名
青緑 2名
白緑 1名

 本選全体を通じて緑を使用しているプレイヤーが約75%、決勝で緑を使用しているプレイヤー100%という、深緑に染まった大会となりました。後に警戒カードに指定される「クレーター・メーカー」の強さを徹底的に活用する黒緑の「クレーター・ミュラー」デッキがメタゲームの中心となる中、それに対抗する有力な手段エネルギー加速もまた緑であることが最大の原因と言えるでしょう。

 特に最大勢力となった黒緑デッキは、その多くが「クレーター・メーカー」を中心とする3エネルギーのアドバンテージ・ユニットを、ヴァンパイアや「黄泉返りの呪法」で再利用することを戦略の中核に据えた、いわゆる「クレーター・ミュラー」デッキでした。エネルギー破壊に特化した「大巨人コスモクエイク」型よりも、大型ユニットや除去ストラテジー、各種のベースを採用した様々なデッキに対応できるバランス型が主流だったようです。

 大会の4割以上が「クレーター・ミュラー」である以上、それに耐性のあるデッキが上位に残りやすくなります。そのようなデッキには以下のような特徴があったようです。
a. 4エネルギー以下でエネルギーもしくはスマッシュを増やすことができる。
b. パワー3000のアドバンテージ・ユニットに一方的に倒されない攻撃手段が多い。
c. パワー7500のユニットに対抗できる。
d. 各種の門、「水底の歌劇場」などのとどめの手段がある。

 個人的な分析では、「歌劇場」デッキは、黒緑など中速以降の遅いデッキに強い反面、小型ユニット特にペガサスによる速攻に弱い特徴があります。逆に小型ユニットの多い速攻型デッキは、どうしてもパワー3000のアドバンテージ・ユニットを苦手とするため、黒緑を苦手とします。その結果、黒緑が制圧した環境で青緑が勝ち残っていくのは自然な流れだったのかもしれません。白緑(や白単色)は大型ユニットに寄せれば黒緑に勝ちやすく、小型に倒せば青緑に勝ちやすくなるのではないでしょうか。青緑とほぼ同数の白緑が、結果の点で一歩青緑に譲ったのは、青緑もにらんだ小型シフトのものが成績を残せなかったためかもしれません。第2位の勢力であった黒単色は結果を残すことができませんでした。長期戦のコントロール・デッキであるため、2連勝が必要な大会形式がその性能をフルに発揮することを妨げた可能性があるでしょう。

 ディメンション・ゼロはまだまだ始まったばかりのゲームです。カードストックも第1弾のみのたった200枚での大会でした。カードストックが増えるにつれて、当然にデッキの種類も増えていきます。また、黒緑がはやっているなら青緑で出よう。いやそう考える人がいるからそれに強いデッキで…と、メタゲームは巡っていきます。グランプリ1ではメタゲームの変遷はまだまだゆるやかで、下馬評どおりの黒緑が大多数という結果になりましたが、参加者のみなさんが大会に馴れていくにつれ、この変遷は加速していくことでしょう。

 グランプリ2ではどんなデッキが優勝するのか、今からとても楽しみです。


 グランプリ1レポートその2に続きます。
 その2では、会場で見かけたユニークなデッキをご紹介します。



Dimension-Zero Official Home Page © BROCCOLI