短期集中特撮シリーズ「シュリンプ戦隊エビカクテル」
短期集中特撮シリーズ「シュリンプ戦隊エビカクテル」
著:前川勝

第1話「荒れ狂う蒼き海」

  海に沈んだ海洋都市と空に浮かぶ浮遊都市で形成される青の大陸。様々な種族が穏やかな生活を営んでいたこの大陸にも、世界を巻き込む戦乱の影響は現れていた。
  脅かされる平和。だが、武器を持たぬ人々のため、人知れず戦う戦士達がいた。
  「そこまでだ。野良ハーピー! 貴様が奪った町内会費、必ず取り戻して見せる!」
  赤いスーツに身を包んだメタルロブスターが、岩をも砕くロブスターキックで、宙空を逃げるハーピーを捉えた。海辺の岩場に叩きつけられたハーピーの動きが止まる。

  「よし、みんな、ハイドロ・バズーカだ!」
  続いた青い戦士が、巨大なバズーカ砲を転送する。怪力を誇る黄色の戦士がすかさずそれを支え、ピンクが照準器で敵をロックした。
  バズーカに取り付けられたプレッシャーチャージャーが、強烈な圧力を発生させる。
  「チャージ完了! 行くぞ、ハイドロ・バズーカ!」
  レッドがトリガーを引くと、700,000,000MPaまで圧縮された液体が野良ハーピーに容赦なく襲いかかる。ウォータージェットなど比較にならない超高圧は羽毛の一片も残すことなく、無法者を吹き飛ばしてしまった。

  彼らは見事に勝利をおさめた。だが、レッドは嘆息する。
  「B‐tan(ビータン)博士め……、また無暗にバズーカの威力を上げやがったな……」
  「おかげで盗まれた町内会費……海の藻屑になってしまったわね」
  「正義に犠牲はつきものでゴワス」
  「(フッ、この場合、どう見ても俺達が悪人だがな……)」

  青の大陸の平和を(時折過剰な暴力で)守る4人の戦士。
  彼らの名はシュリンプ戦隊エビカクテル。

  彼らの戦いは(自らが撒いたものを含め)争いの種が絶えるまで終わることはない。
  いつか来る安息の日を目指して、進め!エビカクテル!

─ 続く ─


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