短期集中特撮シリーズ「シュリンプ戦隊エビカクテル」
短期集中特撮シリーズ「シュリンプ戦隊エビカクテル」
著:前川勝

第9話「悪しき蛇神の降臨」

  カクテルマシーンを奪った悪の組織はエビカクテルロボを用いて、破壊活動を繰り返した。現代科学の粋を持って造られた超兵器の前に人々は成す術がなかった。
  「合体システムをオートにしたからあっさり悪用されてしまったわい……」
  嘆くB-tan博士。だが、戦士達は諦めてはいなかった。エビカクテルロボ奪還のため、傷ついた体を押して悪の組織のアジトで奮戦する。
  「みんな! カクテルマシーンはこの先の倉庫だ。何としても辿りつくぞ!」
  レッドが全員の士気を鼓舞する。今の彼らの戦闘力はカニソルジャーにも苦戦を強いられるほど。そんな彼らを支えているのはまさしく光り輝く正義の心だった。
  「無駄な抵抗を……再び反キチン質粒子の餌食となるか」
  現場に駆け付けたISE・エビブラックが、ゆっくりと照準を合わせる。今、引き鉄が引かれれば、エビカクテル達の命はないだろう。だが、正義の心は奇跡を起こした。

  「アクセラレートバーストモード、スタートアップ!」
  百匹に迫るカニソルジャーの群れを、高速の赤い弾丸が切り裂いた。特徴的な紋章が刻まれたソルジャー達が、一瞬の間をおいて爆発し、香ばしいカニみそが空中に舞った。
  「あれはエビライダー! 奴までもが邪魔立てを!」
  「彼だけではない。正義の心は、常に一つなのだ」
  そう言って、ISE・エビブラックの横に立ったのは宿命の相手、エビヒーローだった。
  「おのれ……まぁ、いい。この場で貴様に受けた借り、返させてもらうぞ!」

  悪の組織のアジトを舞台に、正義と悪の一大決戦が始まった。
双方一歩も譲らない総力戦。それはすなわち青の大陸の運命を左右する戦いであった。
  だが、この大陸を統べる魔王は、その運命すらもあざ笑う。

  「……なんだ、あいつらは!」
  レッドが見上げた空には様々な生物を合成した超生物「ナーガ」の群れが跋扈し、正義も悪にも、等しく破壊と滅びをもたらしていた……。


─ 続く ─


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